日本の家は性能が足りません。それも圧倒的に。
みなさんこんにちは。
R+house中野の遠山です。
先週末、新たにプラン作成のお申込みをいただきました!
お客様も楽しみにしていると思いますが、
私自身も建築家打合せが毎回楽しみで仕方ありません。
さて、今回はどのようなプランになるんでしょうか~。
さてさて、今回のブログのタイトル。
実際知らない方が多いかもしれませんが、言葉そのままです。
例えば、欧米ではほとんどの国で室内最低温度の基準があります。
おおよそ「無暖房で18〜21度」が推奨温度と決められており、
反対に、16度を下回る家は危険家屋と国から判断されてしまいます。
そして、そういった家屋には国から改修や解体命令が出ます。
それくらい厳しい基準で海外では家づくりをしています。
ところが、日本ではそのような「室内温度の基準」は全くありません。
なので、今だに冬の室温が一桁・・・というような恐ろしく寒い家が
当たり前のように、今もどんどんにつくられています。
何が違うのか?
ホームページ内でもお伝えしている「断熱」と「気密」。
とにかく、断熱性能・気密性能が低過ぎなんです。
日本の家は断熱も気密もスカスカで、
無理やりエアコンの温風を吹いているような状態です。
建物の断熱はそこそこにとどめて、暖房などの設備で快適性をクリアする
という考え方。
例えて言うと、服を着ずに、裸にカイロを貼っているようなものです。
日本の制度では、こんな無駄が許されているのに等しいのです。
このように本質から完全に外れた「なんちゃって省エネ住宅」が
至る所に存在し、今もつくられています。
その結果どうなるか。
顔の周りは暑いけれど、足元は寒い。
吹抜けのある大空間を実現したけど、部屋が全然暖かくならない。
暖房を使っている部屋は暖かいけど、廊下に出ると寒い。
冬は朝ベッドから出るのが億劫で、布団からなかなか出れない。
寒くても光熱費がかかってしまうので、ひたすら我慢する。
これらはすべて家が悪いんです。
ハッキリ言いますが、古い家だけの話をしているのではありません。
これから建てる新築の家でもそうなります。
工務店だろうが、みなさんがよく知る立派なハウスメーカーだろうが
全く安心なわけではありません。
もしかしたら聞いたことがある方もいるかもしれませんが、
日本にも一応、「省エネルギー基準」という基準があります。
そして2020年からは義務化がスタートするはずだったのですが、
すでに見送られています。
実際に2019年に調査した際、前年の2018年の新築住宅の約60%が
基準を満たしていない建物だったことが原因の一つになっています。
また一説には、法律を変えるのが面倒だとか、特定の団体からの
圧力があったとも言われています。
欧米よりも30年は遅れたレベルの基準すら規定できない。
それが日本の現状です。
しかもその「省エネルギー基準」ですら、そもそも断熱基準が低過ぎる
ものですし、「気密」に至っては規定すらありません。
なぜ「気密」は規定がないのか?
これもおかしな話で、気密測定は工事中の実測が必要なので、
「役所が判断できない」からです。
また、「施工が難しく面倒くさい」=「コストアップにつながる」
という理由からという話もあります。
義務ではない=多くの住宅会社が気密の測定をせず、家づくりをしています。
これも大きな声では言えませんが、一部の大きな住宅会社から数値の規定化、
義務化への根強い反対があるとも聞いています。
これでは、住宅会社は誰のために家づくりをしているのかわかりません。
質の低い、性能の低い住宅を建ててしまうと生涯に渡って住み心地が悪く、
光熱費やメンテナンスのコストが何倍もかかってしまいます。
そして、住宅ローンが終わるころには家はボロボロに…。
毎日快適に過ごせる、安心で安全な家に住む権利は、全ての人にあります。
ですので、これから家づくりをスタートする方には正しい知識を身につけて
正しい「基準」で判断して家づくりをして欲しいと考え、
「後悔しないための家づくり勉強会」を続けています。
みなさんがご家族で想いを込め、たくさん悩み、考え、そして大きな金額を
使って一生に一度かもしれない家づくりなんです。
多くの住宅会社の営業マンさんが知らない、正しい家づくりの知識。
聞いてみたい、ちゃんと知っておきたいという方はお気軽にお問合せ下さい。
「後の祭り」にならないためにも。